葉酸サプリでリスクを軽減しましょう!

水溶性ビタミンの葉酸はビタミンB群のひとつとなっています。妊娠初期段階でこの葉酸が不足することで、胎児の神経管閉鎖障害へのリスクが高くなると近年の研究で証明されています。これにより厚生労働省は、2000年から日本国内で妊娠している可能性がある女性に向けて、葉酸を摂取するようにとの通知を出しています。

 

・葉酸と神経管閉鎖障害

 

細胞が増殖するのに不可欠であるDANの合成には葉酸が関わっています。そのために妊娠初期にはこの葉酸が不足すると、神経管閉鎖障害を発症するリスクが高くなるのです。神経管閉鎖障害とは、脊椎癒合不全が主なもので、日本での発症率は5.12/10000と報告されています。
欧米ではこの神経管閉鎖障害の発症が多かったために、その発症のリスクを減らす葉酸の効果について研究が盛んに行われてきました。その結果、受胎前後に葉酸を十分に摂取していれば、神経管閉鎖障害の発症が少なくなると判明したのでした。これにより各国で妊娠希望の女性に対して、サプリメントや栄養補助商品などで葉酸を摂取するようにとの勧告が出されたのでした。またサプリメントや栄養補助食品のみならず、食品へ葉酸を添加するなどの策もとられました。これにより現在では欧米での神経管閉鎖障害の発症率は目に見えて減少したのです。以上のように葉酸の効果が証明されたことから、妊娠している女性に向けてサプリメントや栄養補助食品で毎日400μgの葉酸を摂取すべきだとの厚生労働省の呼びかけが始まりました。

葉酸の生体利用率について

 

しかしどうしてサプリメントや栄養補助食品から葉酸を摂取するように勧告があったのでしょうか?食事で摂取するのでは充分ではないのでしょうか?その理由は以下の通りです。
葉酸を多く含んでいる食品としてあげられるのが野菜、柑橘類、レバー等になります。これらの食品の殆どはポリグルタミン酸として存在しています。しかし葉酸はモノグルタミン酸として小腸で吸収されるので、ポリグルタミン酸がモノグルタミン酸として消化されるまでの過程で、葉酸の生体利用率が半分以下になってしまうのです。また葉酸は水溶性のビタミンなので調理する時に失われてしまいます。ところがサプリメントや栄養補助食品などの葉酸は食品の葉酸とは構造が違い、生体利用率が高くなっているのです。

 

もちろん食品の中の葉酸にも効果はあるのでしょうが、その効果はまだ科学的には十分証明されていません。そのために栄養補助食品での葉酸摂取が呼びかけられているのです。日本では厚生労働省が葉酸を特定保保険用食品の関与成分として認可しています。

 

しかし葉酸をサプリメントや栄養補助食品で摂取する場合には気をつける必要もあります。日本人の食事摂取基準で葉酸摂取の推奨量は240μg/日(成人)となっていますが、サプリメントや栄養補助食品での上限量は1,300-1,400μg/日となっています。つまり過剰摂取してしまう危険性があるのです。葉酸の摂取が過剰であると、B12欠乏症の診断を難しくするケースがあるので、摂取量の管理をきちんと行いましょう。